【物語】タンポポさんからの伝言🐧🌼🦋②

目を白黒させているペンちゃんを見て

しろくまさんは面白がっています。

「ねぇ、しろくまさん、笑ってないで教えてよ!いい方法知ってるんでしょ?」

羽をバタバタしながらくちばしをさらに尖らせるペンちゃんを見てしろくまさんは

「ごめんごめん。今からぼくの考えを話すね」

そう言うと

2人は身を寄せ合ってこそこそ話し始めました。

「ねぇ、ペンちゃん。去年のクリスマスに丘の上のクリスマス会を開いたでしょ?丘のお友だちが色んなお店を出して大人たちをもてなして、すっごく喜ばれたよね」

「その中で花びら染めのお店が出店されてたの覚えてる?自然に咲いているお花の色素で布を綺麗に染めるんだよ!」

「優しい色で染められたハンカチが大人たちに大人気だったよ!」

それを聞いてペンちゃんはキョトンとしています。

「え〜、そんなお店あったっけ?ぼく自分のお店の仕事も忙しかったし、休憩時間はスイーツのお店を回るのに忙しくて全然気づかなかったよ」

「もう〜、ペンちゃんはほんといつも食べ物のことばっかりなんだから…」

しろくまさんの言うことなんてまるで聞いていないペンちゃんは

「ねぇねぇ、それでそれで?お花畑にはどうやってなるの?」

「あのね、クリスマス会のために用意したハンカチがまだたくさん残ってるって聞いたんだ。それでそのカラフルなハンカチをつなげて大きなマントみたいにしてペンちゃんがつけたら、まるでお花畑みたいに見えるんじゃないかな?って思ったんだよね」

そこまで聞いたペンちゃんはしろくまさんのことをキラキラした目で見つめて言いました。

しろくまさん、すごい!!天才だね!!」

「えっ!?そう?ありがとう!それでね、お花の密は用意できないけど、はちみつなら用意できるから、それで蝶々さんをおもてなししたらどうかなと思うんだ」

「わぁ、なんかその話を聞いたら出来そうな気がしてきた!」

「そう思う?じゃあ決まりだね。さっそくハンカチとはちみつを集めにいこうか!」

「うん!!行こう行こう!!」

2人はワクワクしながら歩き出しました。

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